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エクスペリエンスジャーニーマップを作ってみた!

2013年5月23日木曜日

こんにちは。ホクウェイです。

先日、ブランディングに携わらせて頂くところへ取材に伺いました。詳細についてはレポート記事をチェーック!

デザインで地域を活性化【ブルーベリー農園むら田さん篇】~その1~
http://dezawaka.blogspot.jp/2013/05/1_22.html

今後の制作のためにも、ステキなところ・課題点ややるべきことを見つけ出すべく、エクスペリエンスジャーニーマップ(カスタマージャーニーマップ)を、チームのみんなで作ってみました。気になってたけどやったことない方、面白そうなアウトプット方法をお探しの方にもオススメです!ちぇけら

エクスペリエンスジャーニーマップとは?

ユーザーがサービスを利用する上での、一連の行動フロー・その時の感情や行動を時間軸に沿って図解・展開したものです。言葉が難しいですが、ばらして見ると脳内で納得がいきますよ。

エクスペリエンス
体験・経験

ジャーニーマップ
ユーザーがゴール(目的)に達成するまでの空間と時間を視覚化するもの

例えば、取材に行った後、「こうだった」「ああだった」「ここが問題だった」と、ミーティングで話していくのも十分問題発見であったり、新しいアイディアが出てくると思いますが、それをさらに濃くしてくれるのがエクスペリエンスジャーニーマップです!(と、ホクウェイは実感しました)

便利なアウトプット方法だけれど、やり方に縛りがなく自由なので、そこでどう進めていいのかとても迷ってしまいました…
そ・こ・で
是非皆さんに楽しみながら、色々と試行錯誤してほしいなと、今回チームでやってみた流れに沿って、ポイントをまとめていこうと思います。

取材中(現地に行った時に)しておくこと

タイムスケジュールのメモ

何時にここに寄った、着いた、帰った、など。
細かく記録しておくと、感情曲線を描いた時に、問題点をより見つけやすくなるかもしれません。

ペルソナの設定 ※今回は事情によりすっとばしています

どんな人物がその行動を起こすのか、体験をするのかという設定を考えておくものです。

忘れそうな思い出を書き留める

思ったこと、やったことをタイミングのいい時にメモしておくと、後で思い出すときに便利です。

準備するもの

ペン
ふせん
ホワイトボードもしくは模造紙 … 書いたものを貼って、整頓します。
お菓子 … なくてもいいんですけどね、ほら、気持ち的に

実際の流れ

1.タイムラインを引く

大まかに何時に出発して、この辺でどこに立ち寄って…と、記録した行動の大まかなスケジュールを引いていきます。こうすることで、次のステップで思い出し安いですし、後々でまとめるのに便利です。

2.行動をどんなことでもいいので、思い出して書き出す

こんなことでも大丈夫です。

どんなことが問題発見・解決のヒントになるかわかりません。些細なことでも、書いておくといいですよ!

3.時間軸に沿って貼っていきます

書きながら貼っていって大丈夫です。ほかの人のも見ながらなので、あっそうだそうだ!と関連の思い出がそれはもうポンポン出てきて、みんなひたすら書き続けてました。

全体を眺めてみると、取材場所に到着した時が、一番テンションが上がっているのが分かります。製品に置き換えるならば、使用した時にユーザーにはこのラインまで感情を高ぶらせ、ハッピーになってほしい!というのが夢と理想と素敵な目標です。

4.各個人の感情曲線を書き、平均した感情曲線を書きます

※今回は総まとめのもの・1人をピックアップしたものしか書いてませんが、きちんと平均をとるとより正確な情報になると思います!

5.あらふしぎ!問題点が見えてくる

するとどうでしょう。感情曲線が下がっているポイントが見えてくると思います。今回の場合は、
「道に迷った」「トイレはどこだ」
の2つがメイントピックスでしたね。

きれいにまとめてみたのがこちら

こうしてみると、全体や個人個人で、どこでテンションが下がったのかが分かってきます。その時に何があったのかスケジュールメモや、行動のメモから思い返してみましょう。

ピックアップした藤井さんを例に考える

例えば藤井さんは、何度もトイレを探す度に、テンションががっくりと下がっています。そしてトイレに行けたことで気分は持ち直しています。

もし「トイレを探す」というイベントが無ければ、感情曲線はどうなっていたでしょう?

少なくとも、下のような曲線になっていたと思います。

もしかするとこんなことになっていたかもしれません。


ふ、ふりきっちゃった!

思い出して、書いて、貼って。見えてくること

実際に行動するのと、こうなるでしょうと頭の中で人物を動かすのとでは、大きく差が出てきてしまいます。実際に動いて、些細なことでも記録して、グラフ化という名の見える化をしてみる。こうすることで、現実と創造の差を知ることが出来ますし、「こうだろう」と慣れの中で考えていたことが、ふたを開けてみれば全く違っていた、なんてことにも気づけます。

考えた私たちとは考えも経験も、行動パターンも違います。そりゃそうですよね。自分で動けば予想だにしないトラブルにも見舞われます。そしてそのイベントは、実際のユーザーも体験する可能性だってあるのです。

いやあ、体を動かすって色々分かるし、頭もさえるしイイことづくしですね。

取材の前に、事前準備しておきたかったこと

ペルソナの作成、これにつきますね。どういったユーザーの利用が考えられるのか、しっかりとペルソナを作ってから、その人になりきって現地に行ってみる。もしくはそういった人たちに実際に行ってもらい、同行しながら行動を記録するのもやり方として素敵な方法です。

そうすることで、ユーザーが何に喜びを感じて、ちょっと不便に思って、どんなことをしたいのか・欲しいのかが、より見えてくるのです。実体験しなければ、見えてこないものもあるんです。そう、

アイディアは会議室だけに落ちてるんじゃない!現場にたくさん落ちてるんだ!!

プロダクトデザインなどは、こういったバックグラウンド調査等が先行しなければ、成形がありえないものも多いので、普通だと思っていましたが、どうしても制作一点集中となると、見落としがちになってしまいます。インターネットも、色々な通信デバイスも増え、現地に行かなくても色々なことを知り、共有し、見ることで疑似体験できる世の中になってきています。

けれども、その土地に行き、空気を吸って、感じて、生産者やクライアントと顔を合わせて話をするって、ずーっと変わらずに大切な根本だと思うのです。本当に残っていくもの、密着して作られるデザインって、そういうものなのかな、と。

今回は、事前情報がなく、行かなくっちゃ!行って話を聞かなくっちゃ!ということで、ペルソナ設定などすっ飛ばしていますが、
次回はなんと!
ペルソナをしっかり作ってから、取材という名の体験へ行ってまいります。

ということで、次回はその準備の回「みんなでペルソナをつくってみた」をお送りします。

お楽しみに!